2025-11-20[特許出願、商標出願]三星ディスプレイのOLED特許を侵害 中国BOEが認め特許使用料を支払いへ

韓国「朝鮮日報」の報道によると、3年にわたる訴訟の末、サムスンディスプレイ(Samsung Display)は中国のディスプレイ大手である京東方科技(BOE)による有機発光ダイオード(OLED)技術の特許および営業秘密侵害紛争でついに勝訴し、両社は和解に達し、BOEがサムスンディスプレイに特許使用料を支払うことで合意した。

関係者が19日に明らかにしたところによれば、最近サムスンディスプレイとBOEは米国や中国などで進行中だった複数の特許および営業秘密侵害訴訟について和解に達し、訴訟を取り下げた。米国国際貿易委員会(ITC)は18日、両社間の訴訟を停止すると発表した。ITCは当初17日に営業秘密侵害紛争の最終判断を下す予定だったが、両社の和解を受け、最終判断に代えて訴訟を停止するとした。

今年7月、ITCはBOEとその子会社がサムスンディスプレイの営業秘密を不正使用したと暫定判断し、14年8か月間、該当製品の米国への輸入禁止を提案していた。暫定判断は最終判断へ引き継がれるケースが多いため、サムスンディスプレイ優勢との見方が広がっていた。BOEは米国向け輸出が阻害されることを懸念し、ITCの最終判断前にサムスンとの和解を急いだとされる。

両社は和解内容の詳細を公表していないが、BOEがサムスンディスプレイに特許使用料(ロイヤルティ)を支払うと伝えられている。

サムスンディスプレイは1997年から数十億ドルを投入してOLEDの研究開発を行ってきたのに対し、BOEは2013年からOLEDへの投資を始め市場に参入、4年後には量産に至った。しかしBOEが独自に研究開発を行った明確な証拠はなく、サムスンディスプレイの元・現社員の採用やサムスンと取引する協力企業への接触などを通じて営業秘密を盗んだ疑いが持たれていた。

2022年12月、サムスンディスプレイはITCに対し、BOEおよび米国の部品卸売業者が同社の特許を侵害したとして提訴。2023年10月には、営業秘密侵害を理由にBOEを再び訴えた。

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