AcerとASUSは、Nokiaとの間で高効率動画符号化(HEVC)規格に関する特許ライセンス問題を巡り対立が深まり、ドイツの裁判所から関連技術を採用する一部パソコン(PC)製品の販売を暫定的に差し止める決定を受けた。両社はドイツ国内の公式ウェブサイトおよびオンラインストアの運営も停止している。
両社は23日正午、相次いで声明を発表し、「裁判所の決定に従い対応している」とした上で、法的措置を講じて権益を守る方針を強調した。
この報道を受け、市場では投資家心理が悪化。Acer株は26.95台湾ドルで寄り付いた後、一時26.1台湾ドルまで下落し、終値は26.55台湾ドルと前日比2.03%安となった。ASUS株も518台湾ドルで始まり、一時507台湾ドルまで下落、終値は509台湾ドルで2.68%安となった。今後の特許訴訟の行方や欧州市場での販売への影響が注目されている。
Acerは声明で、「当社は一貫して知的財産権を尊重してきた」と説明し、ドイツ市場で影響を受ける一部製品の販売を停止したことを明らかにした。
また、同社は英国の裁判所において、公平かつ合理的な条件でライセンスを取得する権利があるとの有利な判断をすでに得ているとし、自社の法的立場に強い自信を示した。FRAND(公正・合理的かつ非差別的)原則に基づく適正なライセンス条件を確保するため、必要なあらゆる法的措置を講じるとしている。
さらに、関連技術の回避設計はすでに準備済みであり、規制要件を満たした上で速やかに供給を再開できる体制にあると説明。モニター、ルーター、電動キックスクーター、周辺機器などの製品は通常通り販売を継続しており、現時点で全体の事業運営および財務への影響は限定的との見方を示した。
一方、ASUSは、ドイツ・ミュンヘン地方裁判所の決定に基づき、ドイツ国内の公式ウェブサイトおよびオンラインストアの運営を停止したと発表。今回の仮差止命令は、ドイツ国内で販売され、かつHEVC技術を採用するPCおよび関連する最終消費者向け製品に限って適用されるものであり、その他の製品ラインや他国市場への影響はないとしている。
ASUSは、ドイツ国内におけるアフターサービスおよびサポート体制は引き続き通常通り運営していると強調。現在、法令に基づき追加的な法的措置を進めており、公平な解決を早期に実現し、顧客およびパートナーへの責任を果たしていく方針を示した。
