財政部関務署の統計によると、昨年、税関が摘発した知的財産権侵害案件は計430件に上り、押収した模倣品は約492万点、侵害品の推定市価は9億台湾元を超えた。主な品目は偽造たばこ、医薬品、衣料品が上位を占めたが、特筆すべきは、台北税関が昨年5月に偽造のNVIDIA製チップを摘発した点で、模倣品までもがAI需要の高まりに便乗している実態が浮き彫りとなった。
知的財産権保護の観点から、国境管理の徹底は税関業務の重要項目とされている。関務署によれば、越境ECや国際小口貨物の増加に伴い、不正業者は海上・航空の宅配便やコンテナへの隠匿など様々な手口で模倣品の持ち込みを図っている。高級ブランド品に加え、偽造たばこや医薬品の摘発も頻発しており、これらは国民の健康に重大な影響を及ぼす可能性があることから、重点的な取締対象となっている。
統計では、昨年の知的財産権侵害案件は430件、押収点数は492万点、侵害額は9億台湾元超に達し、主な内訳は偽造たばこ、医薬品、衣料品であった。
「国境で模倣品を阻止する」方針のもと、税関は昨年、取締手法の高度化を継続。ビッグデータやAIを活用して高リスク業者や原産国の分析を行うほか、国内外の著名ブランド権利者と連携し、真贋判定に関する研修を計8回実施するなど、現場職員の専門性向上を図った。その成果は摘発実績の向上として表れている。
関務署は、模倣品の輸出入は権利者の正当な利益を損なうだけでなく、刑事責任に問われる可能性があると警告。消費者に対しても、オンライン購入の際には信頼できるプラットフォームを選び、不明確な出所や不自然に安価な商品を避けるよう呼びかけた。今後も関係機関との連携を強化し、情報共有を通じて水際対策を一層強化するとともに、知的財産権の尊重による安全な消費環境の確保を訴えている。
